AKIRA@日記

ソーシャルワークが出来る人間を目指す大学生。

僕はずっと翔也さんに憧れていた。

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 僕はずっと、山川翔也さんに憧れていた。

 

 

 

僕はすごく内向的な人間なんだ。

  就職活動が始まるので、自己分析を自分なりにした結果、僕はとんでもなく内向的な人間なんだと分かった。

 

でも、僕の心は”外交的な人間”を目指している自分がいて、そんな自分を全否定している自分がいた。でも、そうやってぼくという人間を否定し続けていたら、どんどん自分が辛くなるだけだった。

 

”理想の自分”を追いかけ続けていたら、いつの間にか”自分の弱さ”に向き合えない人間になっていた。

 

僕は、自分の弱さと向き合わなければいけないんだ。

 そして、自分の弱さと向き合うには、僕の根っこの部分と向き合う必要があった。そして、その部分を語るには専修大学サッカー部の山川翔也さんが切っても切り離せない。

 

貪欲にゴールを狙い続ける姿は、まさに”野獣”だった

  僕は大学に入ってから、特にやりたい事もなくダラダラと前期を過ごしていた。

何をしても良い環境になり、僕は特に打ち込める物も無く、ただ学校とアルバイトの生活をするだけの日々。その時の自分はまるで生きているのに、死んでいるのと同じ状態だった。 

 

そのまま何かが変わる事もなく秋学期に突入した。そんなある日、僕は大学サッカーの試合を見に行こうと思った。なんで見に行こうと思ったのかは自分でも本当によく覚えていないのだけど、なんとなく僕は試合会場に向かっていた。

 

初めて向かう味の素フィールド西が丘は、全然道が分からなくて迷ってしまった。その結果、試合開始から10分ぐらい過ぎてから試合会場に到着した。

 

試合は専修大学のCKの瞬間だった。キッカーが良いボールを放つと、誰かが怒涛の勢いで飛び込んで、ゴールネットを揺らした。

 

歓喜の輪が出来て、僕は誰が決めたのだろう?と思って見ていたら、その選手は山川翔也さんだった。

 

僕は新潟県出身で、新潟西高校時代の翔也さんのプレーを見ていた。

そして、高校時代に見た貪欲にゴールを狙う姿は、あの時と何一つ変わっていなかった。高校時代サッカー部だった僕は、サッカー日記に翔也さんを「野獣の様だ」と形容した。ゴールだけを狙い続けるその姿は当時と何1つ変わらず、とにかくかっこよかった。

 

 

僕は翔也さんのプレーを見ると、涙が止まらなくなる

 僕はその試合を含めて、2014年度の専修大学サッカー部の試合を合計4試合見た。そして、その4試合全てで翔也さんはゴールを決めた。

 

 特にリーグ戦の国士舘大学戦、インカレ2回戦福岡大学戦の試合は絶対に忘れる事が出来ない。まず、国士舘大学戦は翔也さんが2ゴールした試合だったのだけど、その2ゴールが全て”THE山川翔也”というゴールだった。

 

綺麗なゴールではなく、泥臭いゴールだったかもしれない。でも、その2ゴールは”魂が込められていた”ゴールだった。そして、2ゴールしても決してサボる事なく前線からの守備を怠らない翔也さんの姿勢が好きだった。

 

 

 翔也さんは華やかなプレーをして、観客を魅了するという選手ではない。でも、PA内のボックスで奮闘し、屈強な相手DFと競り合い、闘う姿は本当にかっこよくて、僕は涙が止まらなくなった。

 

専修大学は2014年に関東大学サッカーリーグ4連覇を果たし、翔也さんはその優勝が決まった試合で1ゴール1アシストをした。その時の翔也さんは、僕にとってあまりにも輝いて見えて、僕はずっと翔也さんのファンのままでいようと思っていた。

 

 

竜ヶ崎で話をした”たった一言”で僕の世界が変わった

 僕の中でのかっこよい人は、常に自分と向き合っている人だ。

そして、もがいても前に向かおうとしている姿勢を持っている人だ。その姿は周りから見たらかっこよくは見えないかもしれない、でも僕はこの姿勢が1番かっこ良いと思う。前を向いて突き進もうという姿勢。そして、残念ながら僕にはその姿勢がなかった。

 

 僕はずっと翔也さんのファンでいようと思っていたけど、それを辞めて2015年度からライターとして翔也さんを”取材する側”に回る事に決意した。

 

その決断までが本当に長くて、ずっとずっと悩んでいた。

 でも本当にずっと悩んでいたのに、翔也さんと話をした”たった一言で”その不安は一瞬にして消えさった。

 

2015年2月の中旬に、翔也さんが関東選抜Bに選ばれたので、試合を観に行こうと茨城の竜ヶ崎まで行った。竜ヶ崎はめちゃくちゃ遠くて、やっとこさ辿り着いて試合を見たのだけど、残念ながら翔也さんの姿はそこには無かった。正確には、ベンチでずっと翔也さんは座っているだけだった。

 

僕は翔也さんのプレーが見れなくてかなり残念だったので、試合後に”直接”話を聞いてみる事にした。すると、翔也さんは肉離れをしていてまだ治っていないとの事だった。アスリートにとって怪我は付き物だけど、実際に怪我をして元気が無い翔也さんを見るのは辛かった。

 

 そして、僕は翔也さんにある事が聞きたかった。それは、進路について。

その時の翔也さんの答えは「プロになるか、就職するかで悩んでいる」と一言だけ残した。その瞬間、僕の中での価値観が一瞬にして壊れていった。

 

僕は勝手な勘違いをしていた。僕はあまりにも輝いていている翔也さんが、自分とは別世界にいる存在だと思いこんでいた。あぁこの人達も悩んで苦しんで、それでも前を向いているんだって。それに気づいた瞬間、僕はファンでいたらダメだろって思った。やっぱり、伝える側として、取材し発信しなければいけないと思った。

 

 

 

僕は今まで何を見てきたのだろう。今まで誰のプレーを見てきたのだろうか。

懸命に前を向き、最後までゴールを狙い続け、まるで野獣の様にゴールに向かう。決して華麗とは言えないかもしれないけど、僕にとって翔也さんは憧れの存在だ。

 

あれから、2年後、僕はついに大学4年生になる。

大学生活を振り返ってみて、やはり大学1年の時に見た翔也さんのプレーばかりが思い返される。

 

自分の核はいつもここにあるんだ。

 

 

I PLAY FOR 新潟

 

 

 インカレが始まる時、僕はこのフォトブックを読んだ。

 

I PLAY FOR 新潟 

 

関東大学サッカーリーグ1部という大学サッカー最高峰の舞台で、新潟県の高校サッカー出身の選手がゴールを量産する。最高に痺れる瞬間を味わえたし、この感情は絶対に忘れる事はないだろう。

 

自分は内向的な人間かもしれない。だからこそ、外向的な刺激に敏感になる。でも、その刺激から受け取った感情で、僕はいくらでも突っ走る事が出来るんだなって思う。

 

 

僕は翔也さんみたいな、かっこよい男になりたい。